2017年09月24日

宝島

「宝島」                R・L・スティーヴンスン
★★★★★



主人公の少年、ジムの両親は「ベンボー提督亭」を経営している。老いた水夫がそこに滞在していた。ジムたちはその水夫を「キャプテン」と呼んでいたが、あるひ、ある男がキャプテンを訪ねてくる。その男を見て、キャプテンは顔面蒼白になる。2人は話をするが、キャプテンはその男を短剣で切りつけ、追い払った。

しかしその後、キャプテンは脳卒中を起こして倒れた。その後、船乗りの格好をした別の(盲目の)男がキャプテンを訪ねてきて、その直後にキャプテンは死んでしまう。ジムと母親はキャプテンの持ち物を調べ、「宝島」の地図を発見する。盲目の男、ピューもその地図を探していたが、一足遅かった。この男たちは海賊だったのだ。その地図には、海賊フリント船長が宝を隠した場所が記されていた。ジムたちはその島に行くことに決める。

ここから、皆さんの多くがご存じの冒険活劇がスタートするわけである。宝の地図、そこに書かれた意味ありげな言葉、そして海賊・・・これで面白くならないわけがない。

世界中がすっかり冒険され尽くした現在では、この小説のような夢を膨らませることは難しい。しかし、そんなロマンを一度は感じてみたい。そのような感想を持たせてくれる名作である。
posted by 三毛ネコ at 16:21| Comment(0) | ラダーシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月18日

文系が20年後も生き残るためにいますべきこと

「文系が20年後も生き残るためにいますべきこと」       岩崎日出俊
★★★



今から20年後。私たちの生活は大きく変わっているだろう。3時間で東京からニューヨークまで行けるかもしれない。ネットで注文した商品は30分以内に届く。

しかし、その一方で変化について行けない企業は倒産し、現在の仕事を失う人も出てくるだろう。現在、日本の文系出身者の73%が「事務・販売・接客」の仕事に就いており、これらの仕事はなくなる可能性が高い。AIの発達により、49%の仕事はなくなるという研究もある。なくなるリスクの高い職業の人は、少しでも高度な専門知識を身につけ、知識の幅を広げておくべきだという。

私自身も、Google翻訳の進歩などに不安を感じ、本書を読んでいるというわけである。

文系でも、一芸に秀でている人は強いという言葉に、少し安心。他社が欲しいと思うような能力やスキルを身につけておくことがポイントだという。しかし、翻訳という仕事そのものがなくなったら、この仕事しかしていない自分を求めるところがあるのだろうか?不安は尽きない。

日本では高校で文系か理系かを選択するが、アメリカではそういう区分がなく、どちらも学べる。「私は文系だから」などと自分に限界を設けないことが大事なのだ。

題名から、何か具体的に「これをしておけ」と書いてあるのかと思っていたが、今の私にできることはあまり書いていなかった。英語、ファイナンス、コンピューター(プログラミング)が役に立つと書かれているが、英語とコンピューターについては、私が学生のころから大事だと言われていた。目新しいのはファイナンスぐらいである。英語は仕事だし、プログラミングを含めて、コンピューターについては少しずつ学んでいる。翻訳業は1人でする仕事だし、ファイナンスを学ぶ必要は感じない。

結局、今のスタンスで英語とコンピューターについて学び、変化に対応していくしかないのかな、というのが読後の正直な感想であった。
ラベル:AI
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2017年09月09日

Number 9/15 臨時増刊号

「Number 9/15 臨時増刊号」
★★★★★



やった!!サッカー日本代表、ロシアW杯出場決定!

というわけで、W杯出場決定を受けての臨時増刊号である。

巻頭記事にも書かれているように、オーストラリア戦の浅野と乾、井手口の先発起用はかなり大胆だった。どちらかと言えば、浅野はスピード、乾はドリブルで、途中出場して試合のリズムや流れを変える選手だと思っていた。そのため、こんな起用をしてこの試合は大丈夫か、と思ったものだ。しかし、結果的にはこの采配が当たった。この記事によれば、ハリルホジッチ監督は、前回W杯では、アルジェリア代表を率いて4試合全てで先発を入れ替えたという。それでハリルは「奇術師」と呼ばれた。まさに、オーストラリア戦はそんなハリルの特徴がよく出た試合だった。

ハリルになってから、戦術的な引き出しは確かに増えた。日本代表に招集する選手をどんどん入れ替えることにより、選手間の競争も激しくなり、チームは活性化した。

豪州戦では、21歳の井手口と22歳の浅野が点を取ったのも大きい。

オーストラリア戦では、相手のほうがボールのポゼッション率は上だった。オーストラリアは実力がほぼ互角の相手だが、W杯で格上の相手に当たった場合には、当然日本よりも相手のポゼッション率が高くなるだろう。その時、豪州戦のような試合運びができれば、勝てる確率も高くなる。

簡単ではないが、ここからさらに1段階、2段階のレベルアップをして本番に臨んでもらいたい。ハリルの名采配と選手の活躍を大いに期待したいと思う。
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2017年08月25日

Number 9/28

「Number 9/28」
★★★★



サッカーのW杯出場を賭けたオーストラリア戦が迫っている。

巻頭言はオシム元日本代表監督。オーストラリアは優れているが、日本も悪いチームではなく、相手に警戒されるべき存在だという。必要以上に悲観的にならず、勝つために全ての力を尽くし、すべてを試みるべきだと主張する。

日本代表の長谷部も似たようなことを言っている。日本は現在グループ首位で、ホームで自力でのW杯出場を決められるチャンスがある。だから、いい意味で「楽観的」になるべきだというのだ。

福西崇史の「オーストラリアに勝つ方法」も興味深い。現在のオーストラリアは粘り強く、パスをつないで崩すサッカー。しかも、その完成度は右肩上がりに高まっている。そんな中で日本が勝つ方法とは。福西は、前線からプレスをかけて、サイドの高い位置に起点を作り、相手のサイドを下げさせるべきだと主張する。攻略のキーマンに挙げるのは香川。香川の特長をオーストラリアは嫌がるはずだ、という。

次の試合が大一番となる。オーストラリア戦で決められなければ、アウェーでサウジとの最終戦が待っている。不可解な判定があるかもしれないし、何が起こるか分からない。だからこそ、次で決めておきたい。代表候補の選手たちはそれぞれの決意を胸に、豪州戦に臨もうとしているようだ。

そんな覚悟を感じ取れた今号だった。
posted by 三毛ネコ at 07:03| Comment(0) | Number | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月19日

チップス先生さようなら

「チップス先生さようなら」            ジェームズ・ヒルトン
★★★



ブルックフィールド校に勤める教師、チップス先生。彼が新米教師として働き始めるところから物語は始まる。コリーという生徒が、初めてチップス先生が教師として罰を与えた生徒だったのだが、チップスはその子、孫までも受け持つことになるのだ。

チップス先生の部屋は簡素で、教師の部屋らしく、いくらかの本とスポーツの賞などが置いてあった。本はクライム・ノベル、ライトノベル、歴史の本など。

時が経ち、チップスは48歳になった。ある日、グレートゲーブルという山に登っていて、チップスは1人の若い女性が手を振っているのを見た。彼女が何か危機的な状況にあると思って、急いでそこへ行こうとしたが、足を滑らせて自分の足を痛めてしまう。実際は、その女性は友達に手を振っていただけだったのだ。

チップスは歩くことができず、その女性の助けが必要だった。彼女の名はキャサリン。看護師である。彼女は美しく、2人はすぐに恋に落ち、結婚する。

それから、チップス先生は変わった。ユーモアがより上質になり、考え方が紳士的で賢明になったのだ。キャサリンはとても頭のいい女性だった。彼女はチップスの考え方にも影響を与えていく。彼女の考えを受け入れ、チップスはロンドンの生徒たち(ブルックフィールド校の生徒に悪い影響を与えると思われていた)とサッカーの交流試合をする。別に問題は起こらなかった。

チップスは、10回に1回ぐらいはキャサリンの言うことを聞かなかったのだが、後になってみるとアドバイスを聞いていた方が良かった、と思うことも多かった。

そんな彼も老いていく。が、生徒に対するユーモアのセンスは忘れなかった。こんな風にして、ブルックフィールド校での教師としての日々が描かれていく。

しかし、難しい・・・。全く知らない話ということもあるが、具体的な表現より、抽象的な言い回しの方が多いので、内容がなかなかスッと頭に入ってこない。イギリスらしいユーモアとウイットにあふれている、と紹介されているが、そんなものはほとんど感じ取れない。それでも後半は少し読みやすくなった。

間違いなく、今までのラダーシリーズで一番難しい作品だった。
posted by 三毛ネコ at 15:22| Comment(0) | ラダーシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする