2017年06月25日

グリム・クラシックス

「グリム・クラシックス」



グリム童話の短編集である。

「ヘンゼルとグレーテル」

昔々、ヘンゼルとグレーテルという兄妹がいた。父は貧しい木こりで、まともに食べ物が手に入らなかった。ヘンゼルとグレーテルの継母は子供たちを森の中に捨ててこようと言う。父はもちろん反対するが、本当に食べられないので、しぶしぶ同意する。しかし、子供たちはそれを聞いていて、ヘンゼルはポケットに白い石をたくさん詰め込んでおいた。そして翌朝、両親が自分たちを森の中へ連れて行く時に、その石を目印として少しずつ落としていくのだ。それで、夜になって森の中に置いて行かれても、月明かりで小石を見つけ、家に戻ることができた。

しかし、本当に食べるものがなく、継母は森のもっと奥に子供たちを置いてくるしかないと言う。父はそれに従わざるを得なかった。今度は、ヘンゼルはパンくずを少しずつ地面に落としていった。また森の中に置き去りにされ、パンくずを目印に家に戻ろうとするが、鳥に全て食べられて、帰る道が分からない。ヘンゼルとグレーテルは歩き続け、お菓子の家にたどり着く。兄妹は喜んで食べ始めるのだが、その家に住んでいたのは・・・。

たぶんこの話は読んだはずだが、あまり覚えていない。面白いのだが、何がテーマなのか、いまいちよく分からない。

「カエルの子」

美しい王女がいて、カエルに助けられ、そのお礼に自分を愛するように求められる。王女はカエルを嫌うが、その正体は・・・。たった11ページの超短編である。

「ガラス瓶の中のお化け」

貧乏な木こりの息子が、ガラス瓶の中に閉じ込められたお化けを助け、魔法の杖をもらう、という話。何ともうらやましい話である。その杖がなければ、ただの人なのだが。

他にも、「踊ってぼろぼろになった靴」「糸を紡ぐ三人の女」を収録。一つひとつの話は短いので、読みやすい。内容も変化に富んでいて、飽きさせない短編集だった。
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2017年06月12日

アンネ・フランク物語

「アンネ・フランク物語」                  ニーナ・ウェグナー
★★★★★



アンネ・フランクはユダヤ人で、1929年にドイツで生まれた。両親と姉1人の4人家族である。

アンネは小さいころから社交的な性格だったようである。一家は幸せに暮らしていた。

そのころ、ドイツは第一次世界大戦で敗北し、多額の賠償金を払う必要があった。そのためにドイツ政府は弱体化し、国民は貧しくなった。そこに出てきたのがヒトラーである。ヒトラーは政府が新しくなり、ユダヤ人がいなければドイツは再び復興する、と訴えた。そこから、ユダヤ人に対する差別が始まる。フランク家は、ドイツにとどまるのは危険だとみて、オランダに移住する。

アンネはオランダ語もすぐに覚えて、友達もできるのだが、あまり優秀な生徒ではなかったようだ。ただ、書くことは得意だった。また、学校の人気者でもあった。

アンネは数学が嫌いで、数学の授業ではおしゃべりばかりしていて、先生に注意された。しかし、書くことが得意だったため、母もおしゃべりだったとか、おしゃべりなアヒルの童話などを書き、怒られることを免れた。

しかし、1940年になると、そんなアンネたちに、ナチスの魔の手が・・・。ヒトラーは精神的、身体的に問題がある人たちは役に立たない、と考えてどんどん殺した。優生思想である。

そしてドイツはオランダを征服する。それからユダヤ人への迫害が始まるのだ。ユダヤ人は仕事を失った。オランダに何人ユダヤ人がいてどこに住んでいるのかも把握されていた。そしてヒトラーは恐ろしい目標を立てる。ヨーロッパの全てのユダヤ人を殺す、という目標を。オランダのユダヤ人は、殺されるか強制収容所で重労働させられるかのどちらかだった。そこで、フランク一家は以前経営していた店の一部を隠れ家とし、そこでひっそり暮らすことにした。

その少し前から、アンネはあの「アンネの日記」を書き始めるのだ。ここから先は「アンネの日記」を読んでもらった方がいいと思う。(私は未読ですが・・・汗)

いつ見つかるか分からない隠れ家での生活。カーテンも開けられず、大きな物音も立てられない。気づかれれば、強制収容所行きは確実である。そんな中でも希望を捨てず、仕事や目標を見つけて生活しようとするアンネたちの姿勢が印象的である。そんな普通の人たちの生活を平気で踏みにじるナチスの冷酷さを思い知らされる本だった。
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2017年06月03日

Number 6/15

「Number 6/15」



サッカー日本代表特集である。

DFの吉田麻也は、ザックジャパンよりも今のハリルジャパンのほうが強い、と思っており、ブラジル大会と同じ組み合わせならベスト8まで行ける自信はあると言う。日本代表のキャプテンとして、なかなか頼もしい言葉である。

成長したFW、久保や大迫の記事もある。久保はビッグクラブで活躍したいという思い、大迫はW杯で活躍したいという気持ちがあるようだ。

そして、最も印象に残ったのが、新旧「KOH」取扱説明書である。古いKOHは香川、岡崎、本田の3人。新しいKOHは久保、大迫、原口だ。新しいKOHのほうは、3人ともスペースでの1対1で縦に仕掛ける技術、走力、スピードがある近代的なアタッカーだ。年齢的にも、そろそろ新旧の「KOH」の世代交代の時期だと思うが、それは各選手の活躍次第。さて、これから生き残る選手が誰になるか、興味津々である。

W杯予選も、残りはアウェーでイラク戦、ホームでのオーストラリア戦、そして最後はアウェーでのサウジアラビア戦である。W杯出場が決まるまでは、一つも気を抜ける試合はない。

新旧の選手がうまく融合し、ロシア行きの切符をつかみ取れることを信じたい。
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2017年05月28日

ジキルとハイド

「ジキルとハイド」                  R・L・スティーヴンスン
★★★★★



ある場所で女の子が殴り倒された。周りの人たちは犯人を捕まえ、その男はお詫びのしるしとして金を支払った。非常にいやな感じの男で、自分のことをハイドと名乗った。

そのことを聞いた、ジキル博士の友人である弁護士のアタソンは、博士から遺書を預かっていた。そこには、ジキル博士の財産は全てハイドに譲ると書かれていたのだ。そのことに疑問を抱くアタソン。

ジキル博士と話をするために家に行くが、博士は外出中だった。2週間後に会って話すと、できるだけハイドを助けてやってほしいと頼まれる。

それから1年後―。ある家のお手伝いがハイドが老人を杖で殴り、蹴飛ばして殺してしまうのを目撃する。その杖はジキル博士のものだった。アタソンはこの事件を知り、警察をハイドの家に案内するが、ハイドはいなかった。

アタソンはもう一度ジキル博士の家に行き、話をする。博士はショックを受けているようだった。そして、ジキル博士はもう二度とハイドは現れないと言う。確かに、その後しばらくは現れなかった。

しかしある日、アタソンがジキル博士の家に行くと、会ってもらえなかった。何日間もそんな調子である。アタソンはジキルとも親交があるラニョン医師のところへ行くが、彼はひどくやつれているような様子で、ジキルのことは聞きたくないと言う。

その後、アタソンはジキルと顔を合わせる機会があったのだが、彼の様子は普通ではなかった。そして、ハイドが再び・・・

あまりにも有名な物語である。しかし、大まかなところは知っていても、話のディテールはけっこう知らない点があり、「こんな話だったのか」と確認しながら楽しめた。英語の勉強にもなるし、名作を簡単な英語で読んでいくのは悪くない試みだ。
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2017年05月23日

びんの小鬼

「びんの小鬼」                     R・L・スティーヴンスン
★★★★★



ハワイにケアウェという男がいた。

彼は世界や大都市を見たいと思い、サンフランシスコに行った。そこで、ある男と出会う。男は小びんを持っていて、50ドルでそれを売ってやると言う。その小びんの中には小鬼がおり、頼むと何でも好きなものを与えてくれるらしい。しかし、寿命を延ばすことだけはできず、小びんを持ったまま死ぬと、その人は地獄に行ってしまう。小びんを売れば地獄へは行かなくてすむのだが、その小びんは買った時よりも安い値段で売る必要がある。買った時と同じ値段や、高い値で売ると小びんが自分のところへ戻ってきてしまうのだ。

ケアウェはそれを50ドルで買い、試しに「50ドル返してくれ」と小びんの小鬼に言うと、ちゃんと50ドルが戻ってきたのだ。そしてケアウェはある願いをするのだが、その願いは彼の望まないような形で実現された。願いをかなえてくれるのは神様ではなく小鬼なので、やり方も喜べるようなものではないのだ。

ケアウェははそのびんをすぐに売ってしまうが、その後、しばらくして彼は病にかかり、もう一度小びんを手に入れて病気を治そうとするが・・・

なかなか毒のある話である。星新一のショートショートを思わせる。ケアウェ夫妻が考え出す解決法は、私が思いついたのと同じであった。ラストは少し予定調和的な感じもするが、ちゃんとまとまっていて、楽しめる小説だった。
posted by 三毛ネコ at 12:02| Comment(0) | TrackBack(0) | ラダーシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする