2017年03月26日

オール・フォー・ラブ

「オール・フォー・ラブ」                 ジェレミー・タイラー
★★★★



エミリーは14歳の女の子。父親、兄と一緒に自転車でヨーロッパへの旅に出る。エミリーはイギリスに住んでいて、自転車の旅はオランダから始める予定である。

電車に自転車を積んで、ブリストルからロンドン、そしてリバプール。そこから、船でオランダへ!

エミリーの父、アランはトラベルライターで、この旅のことを新聞に書くことになっている。エミリーは父のことが大好きだ。

オランダに着き、いよいよ旅がスタートするが、たちまち道に迷ってしまう。そんなことにもめげず、旅は続いていく。オランダには自転車専用道路があるので、サイクリングも楽々!

その日、エミリーはレムコという少年に出会う。なかなか魅力的な少年のようだ。しばらく楽しいおしゃべりをして、エミリーは宿に戻る。翌日、エミリーはレムコに会い、チーズをプレゼントされる。エミリーはレムコをサイクリングに誘うが、彼はいいアイデアを思いついたと言って去ってしまう。

さて、この楽しそうな旅の行方は?レムコとエミリーの関係は発展するのか?・・・などと思わせながら、軽いタッチで話が進んでいく。

この小説の中にEメール用語が出てくる。「You」をUと書いたり、「your」をyrと省略したりするのである。私も外国人とメールのやり取りをすることがあるが、最初はメール独特の用語に戸惑った。しかし、慣れてしまえば簡単に読める。

最後まで読むと、単なる楽しいだけの小説ではないことが分かるのだが、全体としては軽い感じの作品である。
posted by 三毛ネコ at 13:50| Comment(0) | TrackBack(0) | ラダーシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月21日

美女と野獣

「美女と野獣」                   ザンティスミス‐セラフィン
★★★★★



あるところに、金持ちがいた。6人の子にも恵まれ、幸せだったが、子供たちは成長するにつれ、変わってしまう。男の子たちは家のビジネスのことで争い、女の子たちは貪欲になった。

ただ一人、ビューティーという愛称の女の子は素直で優しく育ち、金持ちの父は彼女を特に愛した。

しかし、ある時、家が火事で焼け、父親の船が嵐で沈んでしまって、彼は全財産を失った。その結果、彼らは仕事を変えて農業をしなければいけなくなった。貧しい生活の中でも、懸命に家族を支えるビューティー。

そんな中で、父親の船のうちの一隻が嵐の中でも沈まなかったという知らせが入る。父親はすぐに港へと向かうが、上の2人の娘は贅沢な土産を買うように頼む。一方、ビューティーはただバラのつぼみだけを持ち帰ってくれるようにお願いする。

父親は帰りに、ある城に迷い込み、ビューティーのために一輪のバラのつぼみを切り取って持ち帰ろうとする。すると、醜い城主が出てきて、そのことにひどく怒る。そして、ビューティーを自分によこせというのだ。もちろん、父親はとんでもないと思うが、従うしか道がないことは分かっていた。

約束の日が来て、ビューティーは父と共に城に行く。城主の贈り物のおかげで父親は再び裕福になったが、ビューティーを城に置いて去らなければならなかった。

城主に殺され、食べられることを覚悟するビューティー。しかし、その醜い外見とは裏腹に、本当の城主は・・・

人間は顔ではない、とよく言う。しかし、実際は外見で判断されることが多いのも事実だ。だが、外見と中身は同じとは限らない。この物語は、おそらくリライトされていなければ、うわべに惑わされない本物の愛を描いた傑作だと言える。
posted by 三毛ネコ at 10:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ラダーシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月14日

バラク・オバマストーリー

「バラク・オバマストーリー」                ニーナ・ウェグナー
★★★★★



オバマ元大統領の伝記。

オバマはハワイで生まれた。母がアメリカ人、父はケニア人。父はハーバード大で経済学を学び、エコノミストとして活躍した。母親もハーバード大大学院で人類学を学び、博士号を取っている。オバマが優秀なのにも納得がいく。

しかし、オバマの父親は決して恵まれてはいなかった。アフリカではブリキ屋根の学校に通っていた。そこからエコノミストに。まさにアメリカン・ドリームの見本のような人物である。だが、オバマが生まれてから両親は離婚した。その後、しばらくして母は再婚した。そしてオバマ一家は継父ロロの故郷であるインドネシアでしばらく暮らす。

そこでの教育では不十分だという母親の考えで、オバマはハワイで教育を受けることになる。ハワイの難関学校に入るのだが、その頃から、自分がアフリカ系であるために、孤独感を持つようになる。勉強をサボってバスケットボールに夢中になったりもするが、それで問題が解決しないことにも気がついていく。

そんな状況でも、クラスでトップの成績で学校を卒業する。

そしてハワイの大学からコロンビア大学に編入する。その間も自分が何者なのかというアイデンティティーの問題と直面していくことになる。大学を卒業して仕事に就くが、自分は人を助ける仕事がしたいことに気づき、転職する。

それから、アフリカへ自分のルーツを探る旅に出て、異母きょうだいと出会い、自分のアイデンティティーを確立する。

その後、多くの人を助けるためには法律を学ぶべきだと考え、ハーバードのロースクールに入る。そこでも優秀な成績を収めたようだ。その後は、実際に読んでいただきたい。

この本を読むと、オバマは若いころから、金を儲けるよりも人を助けるボランティア精神が強かったことが分かる。人格者だったのだ。

リライトされた英文で感動するはずがない、と思っていたが、この本にかなり心を動かされたことは事実だ。

現在のアメリカの混乱ぶりを見ると、オバマとトランプの差がより際立つ。この本の最後にオバマの就任演説の全文が載っているのだが、その演説を最初に聴いて、新聞に載った全文を読んでみたときに感動した。やはりオバマは演説の名手だと思う。

お勧めの本である。
タグ:多読 英語 伝記
posted by 三毛ネコ at 10:15| Comment(0) | TrackBack(0) | ラダーシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月05日

OF MICE AND MEN

「OF MICE AND MEN」                    John Steinbeck
★★★★



力は強いが、少しオツムが弱く、時々トラブルを起こすレニー。彼の面倒を見てやっているジョージ。

彼らは、ある町でトラブルを起こし、別の町に向かっている。子供のようなふるまいをするレニー。

目指す農場に着き、面接を受けるレニーとジョージ。2人はその農場で働くことになる。レニーが問題を起こさないように、ジョージはレニーと共に過ごし、彼の代わりに話す。そしてレニーには誰とも話さないように教えているのだ。

以前、ウィードという町で、レニーは赤いドレスを着た女の子を見て、そのドレスに触った。彼は柔らかくてかわいいものが好きなのだ。しかし、レニーは大男である。その女の子はひどく怖がって、ウィードの農場の人々がレニーたちを追い出したのだ。

自分の農場を持ち、望み通りの暮らしをする夢を語ってやるジョージと、毎日のようにそれを喜んで聞くレニー。

しかし、現在の農場で働くキャンディという男の持ち金と合わせれば、その夢はかないそうなのだ。果たして、ジョージたちは無事に夢を実現することができるのか?

・・・と、このあたりまで読んで、「フォレスト・ガンプ」を思い出した。あの映画も、軽い知的障がいがあるガンプが、軍隊の元上官とえび採り船で事業を始めて成功していた。

しかし、この物語ではそううまくいくだろうか。ラストはショッキングである。そのあたりの描写、説明が不十分で、ちょっと不満が残るが、おそらく、面倒をみてきたレニーに対して、ジョージなりに責任を取ったのだろう。
posted by 三毛ネコ at 13:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 英語 penguin readers | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする