2019年01月19日

大画家、ゴッホの生涯を描いた小説です。読みやすかったので、一気読みしてしまいました。

「たゆたえども沈まず」              原田 マハ
★★★★★



明治時代のことである。東大の前身、開成学校に入った加納重吉は3年先輩の林忠正と出会う。二人ともフランス語を学んでおり、フランスに行きたいと思っていた。

それから10年後のパリ。あのフィンセント・ファン・ゴッホとその弟、テオはグービル商会という画廊で働いていた。しかし、フィンセントは23歳の時に失恋し、グービル商会を退職し、絵を描くようになる。そのころ、印象派の絵が世間に出回り始めていた。評判は悪かったが、テオは印象派の絵に惹かれていた。

それから何年か後。林は開成学校を退学し、パリで画商になっていた。そして、重吉は林に招かれてパリへ行く。そこで、重吉はテオと知り合い、友人になる。テオは、日本美術と印象派の絵を扱いたいと思っていたが、なかなか思い通りにはいかなかった。一家を支えるため、売りたくない絵も売らなければならなかったのだ。そんな中で、兄フィンセントの絵を評価しているテオ。そこへ、フィンセントからの呼び出しが来る。画家として、人間として変わるため、ゴッホはパリへやって来たのだ。そして重吉の勤める「若井・林商会」で浮世絵に出会う。そこから、彼の絵も変わっていく。ゴッホが日本画の影響を受けていたのは有名な話である。

大画家、ゴッホについては私も大まかな生涯は知っていたが、さすがにアート小説の名手原田マハ、ゴッホの生涯を読みやすい文体で一気に読ませてくれた。ゴッホの、テオの思いに胸がいっぱいになった。

読み終えて、あるマンガの言葉が思い浮かんだ。「だが、覚えておくことだ、芸術家に確約された未来などないということを……」
ラベル:小説 原田マハ
posted by 三毛ネコ at 16:55| Comment(0) | エンターテインメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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