2016年06月11日

スペイン人はなぜ小さいのにサッカーが強いのか

「スペイン人はなぜ小さいのにサッカーが強いのか」         村松 尚登  
★★★★



日本代表が手本にすべきはスペインのサッカー。この本を読みながら、そう思った。

スペイン選手の身長は高くない。シャビ、イニエスタは170センチだ。それにもかかわらず、スペインは南アフリカW杯で優勝した。常にパスを回し、フィジカルコンタクトをできるだけ避けているのも、勝てた理由のひとつだ。

最終ラインが上がり、ちょっと前がかりになっていても、攻守の切り替えを速くし、ボールを奪われたらすぐに奪い返す。こういったプレーがW杯を取る原動力になったのだ。また、スペイン代表のサッカーはFCバルセロナのサッカーに非常に近い。そのバルセロナには下部組織が12チームあり、すべてボールポゼッションを重視するパスサッカーを目指している。だからこそ、スペイン代表はバルセロナの選手を多く起用して同じようなサッカーができる。

一方、日本はどうか。Jリーグは基本的にパスサッカーである。だが、日本代表のサッカースタイルはまだ固まっていない。イタリアのカウンターサッカー、スペインの攻撃的なパスサッカーなどのように、これが日本のサッカーだというはっきりとした方向性がまだ見えていないのだ。できるだけ早くそれを見つけることが、日本が世界の強国になれる道だと思う。その意味で、ハリルホジッチに対する期待は大きい。

著者はコーチをしていて、「戦術的ピリオダイゼーション理論」に出会う。これは、「サッカーはサッカーをする中でうまくなる」という考え。日本的な、ドリブルならドリブルの練習だけをするやり方では、テクニックは向上してもサッカーはうまくならないということだ。そこには、サッカーに必要な「状況判断」が含まれていないから。こういった考え方からも、オシムが主張していた「考えながら」走るサッカーを身につける必要があると実感する。

この本を読めば、日本が世界の強豪になるためのヒントを見出すことができる。スペインから学ぶべきことと、日本の可能性を感じさせてくれる書である。
タグ:日本代表 W杯
posted by 三毛ネコ at 10:37| Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする