2017年04月17日

ピーターパン

「ピーターパン」                    ジェームス・マシュー・バリー
★★★★★



ウェンディは女の子で、両親と弟2人で幸せに暮らしていた。ある夜、そこにピーターパンという少年が現れる。家で飼っている犬がピーターパンの影を捕まえ、ウェンディの母がその影を箱の中に閉じ込めた。

ピーターはその後、自分の影を探しに戻ってくる。影を見つけるが、それを自分にくっつけることができない。そのことで泣いていると、ウェンディが目を覚まし、影をピーターの足に縫い付けてやる。ピーターはウェンディに、自分は大人になりたくなかったので両親のところから逃げ出し、妖精と一緒に暮らしていると言う。

そして、ウェンディに、一緒に来るように誘う。ウェンディと弟たちは、飛び方を教えてもらい、ネバーランドへと向かう。

長い時間飛んでやっとネバーランドにたどり着く。そこにはフック船長を始めとする海賊がいて、ピーターパンらの敵になっている。海賊たちはピーターパンたちに気づき、いきなり銃をぶっ放してきた。

ピーターパンたちは逃げて、バラバラになってしまう。海賊はロストボーイズ(ピーターパンの仲間たち)を探す。

フックたちは、ロストボーイズが遊ぶ湖に毒入りケーキを置き、殺そうと企む。

一方、妖精のティンカーベルはウェンディを嫌っており、ピーターの友人にしたくなかったため、嘘をついてロストボーイズにウェンディを弓矢で打ち落としてくれるように頼む。

そしてウェンディは、ロストボーイズの一人に心臓を打たれてしまう!彼女はどうなってしまうのか?

この後も、海賊とピーターやロストボーイズが戦ったり、湖でピーターが溺れそうになって、ネバーバードという鳥の巣をボート代わりにして助かったり。血湧き肉躍る(古い・・・)冒険活劇が展開していく。

子供のころのおぼろげな記憶を新たにしてくれる読書である。どんどん読んでいきたい。
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2017年04月10日

錦織圭物語

「錦織圭物語」                          松丸さとみ
★★★★



日本のスターテニス選手、錦織圭の伝記である。

彼は島根県の松江で生まれた。テニスを始めたのは5歳の時。すぐに夢中になった。錦織の才能に気づいた両親は、地元のテニススクールに通わせる。そのスクールのコーチは、錦織は1000人に1人の逸材だったと言う。錦織は子供のころから世界ランク1位になることを目指していたらしい。そして、世界で戦うには英語が必要なので、小学1年生のときから英語塾に通い始めた。

11歳の時、あの松岡修造が主宰する「修造チャレンジ」に参加する。そこで高校生を破って注目される。松岡は、錦織が成功すると確信していたので、あえて厳しく接した。

その後、中学1年生でアメリカのIMGアカデミーに入る。あのアガシやシャラポワといったトップ選手を輩出したアカデミーである。その時のコーチは錦織を、「フォアハンドには威力があるが、ボレーが弱く、サービスの技術は初心者」と評した。

しかし、IMGアカデミーの受講料は750万〜850万円と高い。幸い、日本のファンドが金を出してくれた。

そしてアメリカでの生活が始まる。しかし、やはり最初は言葉も通じずに苦労したようだ。そんな中でも、「世界一になりたい」ということだけははっきりと主張していた。アカデミーでは、勉強とテニスの練習を両立させていたようだ。だんだん筋肉が付き、体もできてきて、動くスピードが上がった。

その後錦織はジュニア・フレンチ・オープンで優勝。シニアの大会でも優勝し、17歳でプロになる。ランキングも順調に上がっていくのだが、絶えず悩まされるのがケガである。ヒザ、ひじ、下腹部・・・しかし、錦織はそのケガも乗り越える。

その後、特筆すべきはマイケル・チャンコーチとの出会い。チャンは錦織の、試合に臨む考え方を変えた。そして、ついにランキングベスト10の壁を破る。その後の活躍は皆さんご存じの通りである。

さらにレベルアップしていけば、あと何年かは活躍できるだろう。その間に、四大大会で優勝してもおかしくない。その日を楽しみにして応援したい。
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2017年04月02日

アンデルセン珠玉童話選

「アンデルセン珠玉童話選」               アンデルセン
★★★★★



・THE STEADFAST TIN SOLDIER(錫の兵隊) 25体のすずの兵隊があった。一つのスプーンから作られていたので、彼らはみんな兄弟だった。その中に1体だけ片足がない兵がいた。最後に作られたため、すずが足りなかったのだ。彼らはある少年の持ち物だった。兵隊の周りには、紙の城、ガラスのかけらでできた湖、紙でできた踊り子の少女などがあった。片足の兵隊は、その踊り子に恋をする。しかし、彼には思いもよらない運命が待ち構えている。不器用だが、一途な愛を描いた短編である。

・THUMBELINA(親指姫) 小さい子供が欲しいと思っている女性がいた。彼女は魔法使いのところに相談に行き、特別なトウモロコシを植えれば子供ができると教えてもらう。その通りにすると、花が咲き、その中から親指ほどの大きさの女の子が出てくる。その子は親指姫と名付けられた。彼女は歌を歌ったり、水を張った皿に浮かべたチューリップの葉に乗ったりして遊ぶのだった。しかしある日、姫はヒキガエルたちにさらわれてしまう。そのヒキガエルの息子の妻にさせられそうになるが、そのことを知った魚たちの機転で救われる。その後も、親指姫に降りかかる過酷な運命。それでも、けなげに生きようとする姫の姿勢に心を打たれる。

・THE UGLY DUCKLING(醜いアヒルの子) あまりにも有名な話なので、あえてあらすじは書かない。しかし、子供の時は読み飛ばしてしまっていたが、大人になってから読むと、そのメッセージ性に気がつく。この話から私が連想したのは、「才能」である。ある子供は小さいころから才能の片鱗を見せる。そのまま大人物になる可能性もある。しかし、世の中には大器晩成型の人物もいる。この物語に出てくる「醜いアヒルの子」はまさにそういうタイプの子だと思うのだ。幼いころにパッとしないからといって諦めるのではなく、じっくりと時間をかけて才能を開花させてやることもできるだろう。この作品からは、そんなメッセージを読み取ることができた。
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2017年03月26日

オール・フォー・ラブ

「オール・フォー・ラブ」                 ジェレミー・タイラー
★★★★



エミリーは14歳の女の子。父親、兄と一緒に自転車でヨーロッパへの旅に出る。エミリーはイギリスに住んでいて、自転車の旅はオランダから始める予定である。

電車に自転車を積んで、ブリストルからロンドン、そしてリバプール。そこから、船でオランダへ!

エミリーの父、アランはトラベルライターで、この旅のことを新聞に書くことになっている。エミリーは父のことが大好きだ。

オランダに着き、いよいよ旅がスタートするが、たちまち道に迷ってしまう。そんなことにもめげず、旅は続いていく。オランダには自転車専用道路があるので、サイクリングも楽々!

その日、エミリーはレムコという少年に出会う。なかなか魅力的な少年のようだ。しばらく楽しいおしゃべりをして、エミリーは宿に戻る。翌日、エミリーはレムコに会い、チーズをプレゼントされる。エミリーはレムコをサイクリングに誘うが、彼はいいアイデアを思いついたと言って去ってしまう。

さて、この楽しそうな旅の行方は?レムコとエミリーの関係は発展するのか?・・・などと思わせながら、軽いタッチで話が進んでいく。

この小説の中にEメール用語が出てくる。「You」をUと書いたり、「your」をyrと省略したりするのである。私も外国人とメールのやり取りをすることがあるが、最初はメール独特の用語に戸惑った。しかし、慣れてしまえば簡単に読める。

最後まで読むと、単なる楽しいだけの小説ではないことが分かるのだが、全体としては軽い感じの作品である。
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2017年03月21日

美女と野獣

「美女と野獣」                   ザンティスミス‐セラフィン
★★★★★



あるところに、金持ちがいた。6人の子にも恵まれ、幸せだったが、子供たちは成長するにつれ、変わってしまう。男の子たちは家のビジネスのことで争い、女の子たちは貪欲になった。

ただ一人、ビューティーという愛称の女の子は素直で優しく育ち、金持ちの父は彼女を特に愛した。

しかし、ある時、家が火事で焼け、父親の船が嵐で沈んでしまって、彼は全財産を失った。その結果、彼らは仕事を変えて農業をしなければいけなくなった。貧しい生活の中でも、懸命に家族を支えるビューティー。

そんな中で、父親の船のうちの一隻が嵐の中でも沈まなかったという知らせが入る。父親はすぐに港へと向かうが、上の2人の娘は贅沢な土産を買うように頼む。一方、ビューティーはただバラのつぼみだけを持ち帰ってくれるようにお願いする。

父親は帰りに、ある城に迷い込み、ビューティーのために一輪のバラのつぼみを切り取って持ち帰ろうとする。すると、醜い城主が出てきて、そのことにひどく怒る。そして、ビューティーを自分によこせというのだ。もちろん、父親はとんでもないと思うが、従うしか道がないことは分かっていた。

約束の日が来て、ビューティーは父と共に城に行く。城主の贈り物のおかげで父親は再び裕福になったが、ビューティーを城に置いて去らなければならなかった。

城主に殺され、食べられることを覚悟するビューティー。しかし、その醜い外見とは裏腹に、本当の城主は・・・

人間は顔ではない、とよく言う。しかし、実際は外見で判断されることが多いのも事実だ。だが、外見と中身は同じとは限らない。この物語は、おそらくリライトされていなければ、うわべに惑わされない本物の愛を描いた傑作だと言える。
posted by 三毛ネコ at 10:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ラダーシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする